【クラウドファーストの意味とは】5つのメリットや実施の必要性、オンプレミスとの違いを解説

目次
      1. クラウドファースト (cloud first policy)の意味とは?
      2. クラウドファーストの4つのメリット
      3. クラウドファーストが注目される3つの理由
      4. まとめ

 


昨今では、アナログな方法で進めていた業務をデジタル化することにより、各企業が競争上の優位性を確立すべく、道を模索するようになりました。デジタル化の基盤として注目を集めているのが、「クラウドファースト」という考え方です。しかし、クラウドファーストについてどういうことなのかよくわからない、という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、DX化によって企業競争力・生産性の向上を狙う中小企業の担当者の方に向けて、クラウドファーストがどういう意味で重要なのか、メリットやコスト面についても詳しく解説します。

1.クラウドファースト (cloud first policy)の意味とは?

クラウドファーストとは、企業・組織がシステムを導入する際に、その基盤をクラウドサービスで運用することを第一に検討するという方針・考え方のことです。
2018年には政府も、「情報システムを開発・整備する際に、クラウドサービスを第一候補にする(クラウドバイデフォルト)」という基本方針を公表しました。こうした背景もあり、今後の企業経営において、クラウドファースト戦略の策定は必須という流れができてきたのです。

2.クラウドファーストの4つのメリット

中小企業において、経営陣からも「クラウドファーストと世の中では言うけれど、自社で本当に必要なのか?」「今のままで十分では?」という意見が出ることは少なくありません。
では、クラウドファーストにはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここからは、クラウドによる4つの大きなメリットについて解説します。

● 低コストで導入可能
● 短期間でシステムの立ち上げが可能
● システムの仕様変更にも柔軟に対応
● 最新技術を利用可能

①低コストで導入できる

クラウドの大きなメリットのひとつが、システムの導入コストが安く済むことです。
オンプレミスの場合、サーバーを調達するためのハードウェアやソフトウェアの購入費用や、稼働後もハードウェアの保守や運用が必要です。クラウドならハードウェアやソフトウェアの調達・管理が不要になるため、導入時に余計なコストがかかりません。オンプレミスよりも導入費用を安くすることが可能です。

②短期間でシステムの立ち上げが可能

発注から納品までの時間が短いのもクラウドのメリットです。
オンプレミスの場合、サーバー選定に始まり、システム構築に必要な機器を発注して納品されるまでの調達リードタイムに時間がかかります。そこから構築が始まるため、完成まで数ヶ月以上要することもあります。
これに対し、クラウドの場合サーバー選定の必要がなく、数分で立ち上げが可能です。

③システム仕様変更が早くできる

クラウドの場合、サービスの仕様変更・機能追加に制限はあるものの、ある程度カスタマイズして対応できるものが増えてきました。また、インフラ部分のリソース変更に素早く対応できるため、需要に応じた柔軟な対応が可能です。
オンプレミスの場合、システム仕様変更の自由度はクラウドより高いですが、検討から実施までにかなりの時間を要します。

④最新技術での取り組みが行える

クラウドサービスは、毎年機能を絶えず追加・更新しています。そのため、利用者はビジネスのニーズに合わせて最新の技術やより良い機能を採用することができます。
クラウドの最新技術の活用によって、新たなサービスの開発や業務改善への道が開かれると言えるでしょう。

3.クラウドファーストが注目される3つの理由

Laptop with cloud computing diagram. Cloud computing and communication concept.

クラウドファーストが叫ばれる理由は様々あります。業務効率化の面はもちろん、自然災害におけるトラブル対策としてもクラウドには価値が見出されているのです。
ここからは、クラウドファーストが注目される以下の3つの理由について解説します。

● BCPとDR対策
● セキュリティの強化
● 事業拡大に貢献

①BCPとDR対策に効果的

自然災害の被害が生じた場合、正しく設定されていれば、クラウドはオンプレミスと比べて事業再開に時間がかかりません。クラウドは、事業の競争力強化だけでなく、継続力を強化するという面においてもお勧めできます。
自然災害大国の日本では、災害による被害が後を絶ちません。オンプレミス同様、クラウドでももちろんデータ等のバックアップは大切です。その点において、クラウドはオンプレミスに比べ、冗長化構成やバックアップ/リストアが設定しやすい特徴があります。
インフラ部分に関してはクラウドベンダーの責任範囲にあり、利用する企業は管理する必要がありません。クラウドは事業継続計画(BCP)と災害復旧(DR)対策に有効です。

②セキュリティの強化

オンプレミスでセキュリティ対策をする際、ハードウェアやOS、ミドルウェア、システムの設置場所等の全てに対して計画する必要があり、場合によっては高度なセキュリティ製品を取り扱う知識や技術が必要となります。
一方、クラウドでは、セキュリティもサービスとして提供されており、ユーザーが使いやすいように整備されています。どのような設定をすべきかという計画面ではユーザーの責任において検討する必要がありますが、オンプレミス環境に比べてスピーディーな導入が可能です。

③事業拡大の後押しに繋がる

クラウドはオンプレミスと異なり、クラウドベンダーによってインフラが提供されているため、構築までにかかる時間を大幅に短縮できます。そのため、これまで以上に素早くサービスを市場に届けることができ、顧客満足度の向上や新サービスのテストが可能になります。
また、拡張性が高いため、ビジネスの需要に合わせてスピーディーかつ柔軟に、システムの規模を変更することが可能です。
クラウドを上手く活用することで事業拡大の後押しが可能となり、ビジネスの成長へと繋げられます。

4.まとめ

クラウドが認知され約10年が経ち、政府もクラウドファーストの戦略を押し出していることから、導入に乗り出す企業も増えてきました。しかし、「クラウドのメリットはわかったけれど、サービスが複雑で導入の仕方がわからない」「クラウド運用に詳しい社員がいないから二の足を踏んでいる」という企業は少なくありません。
もちろん、クラウドファーストの考えを元に何が何でもクラウドにしなければならないわけではありません。オンプレミスにもシステムの自由度が高いというメリットがあるため、クラウドとオンプレミスのメリット・デメリットをよく理解した上で、クラウドを主軸に検討することが大切です。

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