【クラウド移行とは?】メリット・デメリットやよくある失敗事例、オンプレミスからの変更手順を徹底解説

目次
      1. クラウド移行とは?
      2. クラウド移行をするメリット・デメリット
      3. クラウド移行をするデメリット
      4. クラウド移行がおすすめの会社
      5. クラウド移行でよくある失敗事例と対策
      6. まとめ

 


「便利なのはなんとなくわかるけれど、クラウド移行ってどうやるの?」「うちの会社に本当に必要?」「なんとなく難しそう」など、クラウドに興味はあるものの移行すべきか迷っている企業の担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、クラウド移行に興味をお持ちの方に向けて、クラウド移行のメリット・デメリット、注意点を解説し、移行の具体的な手順についてもご紹介します。クラウド移行について一歩踏み込んで知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

1.クラウド移行とは?


クラウドとは、ネットワークを介してユーザーにサービス提供する利用形態のこと。クラウド移行とは、企業・組織のサービスやシステムを、クラウド環境に移行することです。
クラウド移行には、移行後の維持管理、運用計画等も含みます。

2.クラウド移行をするメリット・デメリット


クラウド移行にはコスト削減や業務効率化などのメリットがあると言われていますが、メリットだけではなくデメリットもあるので注意が必要です。
「時代はクラウドだから!」と安易に踏み切るのではなく、メリット・デメリット双方を理解した上で、クラウドが自社に合っているか検討してみましょう。

クラウド移行をする4つのメリット

ここでは、「クラウド移行するとなんとなくいいことは知っているけれど、具体的に何がいいのか分からない」という方に向けて、クラウド移行するメリットのうち以下の5つをピックアップして解説します。

● 初期費用・設備コストを抑える
● 運用・管理の負担が軽減される
● 時間・場所を問わずに利用できる
● 柔軟な拡張が可能

①初期費用・設備コストを抑えられる

クラウド移行後の大きなメリットのひとつは、初期費用・運用コストの削減が可能なことです。
自社サーバーの運用と異なり、クラウドではクラウド事業者がハードウェアの提供・維持管理を行うため、データセンター料金や電気代、ハードウェアメンテナンス業務等の運用コストがかかりません。
また、従量課金制の料金体係を採用しているクラウドサービスが多く、請求されるのは使った分だけ。その時々の業務内容に応じて利用する機能を選ぶことができるため、無駄な出費を抑えることが可能です。

②運用・管理の負担が軽減される

自社でサーバーを管理するオンプレミスの場合、ハードウェアの監視・保守業務も重要でした。クラウド移行後は、インフラはクラウド事業者が提供・管理するため、ハードウェアの保守・管理の業務が不要となり、システム担当者の負担が軽減されます

③時間・場所を問わずに利用できる

時間・場所に関係なく、いつでもどこからでもアクセスできるのがクラウドの大きな特徴。インターネット環境さえあれば、外出先・出張先からでも手軽にアクセスでき、テレワーク・在宅勤務の推進にも繋がります。

④柔軟な拡張が可能

アクセスの増大や事業拡大によって容量を拡張したい場合、クラウドなら気軽に容量の変更が可能です。
オンプレミスの場合、ハードディスクの増設やサーバーの移転など、十分な計画と時間・コストもかかります。拡張後、不要になっても元に戻すことは難しいです。
この点、クラウドなら、容量における設定を変更するだけ。業務拡大やプロジェクトに応じて、容量を拡張し、プロジェクト終了後に減らすことも簡単です。

3.クラウド移行をするデメリット


クラウドに移行するといいことばかりのように思えるかもしれませんが、実際は導入後にトラブルが全くないわけではありません。当然ながら、デメリットも存在します。
ここからは、クラウド移行のデメリットをご紹介します。デメリットも知った上で、自社がクラウド移行のタイミングなのかどうか検討すると良いでしょう。

自社のシステム環境と互換性がないことがある

クラウドサービスは、クラウド事業者が提供するサービスの仕様にしたがって利用することになります。そのため、既に稼働している自社のシステム環境一式をクラウド移行しようと考えたとき、クラウド環境では互換性がない可能性も否定できません。特に、自社の業務に合わせて独自に開発したシステムを採用している場合は、クラウドに移行する手段が限定されたり、機能の一部を移行できなかったりする等の問題が生じる可能性があります。
クラウド移行を検討する際には、自社のシステムがクラウド上で正常に動作するかを確認することを忘れてはいけません。

カスタマイズに限界がある

クラウドサービスは、クラウド事業者によって提供されている枠内で利用します。オンプレミスのように、自社用に完全にカスタマイズすることは難しく、できる範囲に制限がある点に注意が必要です。自社で望む使い方ができるかどうか、あらかじめ確認しておきましょう。

4.クラウド移行がおすすめの会社


クラウド移行は今後の企業競争力・生産性の向上において、有効な選択肢の一つです。以下のような目的をお持ちの会社様の場合、クラウド移行を検討してみることをお勧めします。

● ハードウェアの保守・運用コストを軽減したい
● サービスの拡張性を重視したい

クラウド移行により、オンプレミスの時に必要だったハードウェアの保守・運用コストなどが削減できます。また、クラウドなら数クリックで設定を変更するだけで容量の拡張、縮小が柔軟にできるため、サービスの拡張性があり、使い勝手も良いでしょう。

5.クラウド移行でよくある失敗事例と対策


クラウド移行すれば確実にコスト削減・業務効率化が実現できるかというと、実はそうとは限りません。準備不足によって、クラウド移行したことで逆にトラブルが発生したというケースもあるため、入念な準備が必要です。
クラウド移行でよくある失敗として、以下の例が挙げられます。

● 導入目的を不明確にしたまま移行を始めてしまう
● 社内展開が上手くいかず、従業員からの反発にあう
● 予想よりも運用・監視のコストが高額になる

ここからは、失敗事例と対策について解説します。クラウド移行を検討中の方は、自社に当てはめて検討してください。

導入目的を不明確にしたまま移行を始めてしまう

クラウドを導入する目的を不明確にしたまま移行を始めるのは大変危険。目的を明確にしないまま進めると、クラウド移行により組織として得たかったメリットや効果を実感できない可能性が高いでしょう。
クラウドへの移行目的を明確にすることで、クラウドサービスの組み合わせや利用方法を詳細に計画することができます。クラウド移行の目的は、「業務効率化を推進したい」「運用負担を軽減したい」など、会社によって様々です。
経営層の意思確認や業務の洗い出し、担当部署からのヒアリング等により、目的を明確化してからクラウド移行を検討することが大切です。

社内展開が上手くいかず、従業員からの反発にあう

社内展開が上手くいかず、従業員からの反発にあうケースも、クラウド移行でよくある失敗例です。既存のシステム開発やシステム監視を担当していた従業員に対して、クラウド移行における目的の共有や新技術習得のための教育等が不十分な場合、想定した通りに受け入れてもらえないことは少なくありません。
クラウド移行の目的や具体的な操作方法などの周知を怠ってしまうと、運用効率が下がるだけでなく従業員のモチベーションを下げてしまうでしょう。
そのため、計画段階から影響を受ける部署を巻き込み、教育・移行においても十分な時間を確保することが大切です。

予想よりも運用・監視のコストが高額になる

オンプレミスとクラウドでは、システムの運用・監視の方法が異なります。
そのため、運用や監視の再設計・整備を入念に行わずにクラウドに移行すると、コスト削減ができるからと踏み切ったにもかかわらず、想定より運用・監視コストが高額になるケースがあるので注意が必要です。
クラウドの場合、自動的にサーバー台数を増加・減少させる仕組みを利用でき、またユーザーが簡単にサービスの利用を開始できてしまうことから、何のサービスがどのくらい動いているのかというシステム管理が煩雑になりがちです。こうしたクラウド環境の管理を行うためには、管理ツールや運用業務、ユーザーの権限や運用規定等の見直しと整備が大切です。

6.まとめ

クラウド移行は企業の効率化・事業拡大の大きな後押しとなる可能性を秘めています。クラウドでは導入にあたって従来型のオンプレミスに比較して大きく初期費用の削減が可能ですが、クラウドならではの運用・監視等の再設計に注意しなければなりません。
また、十分な事前検討なく移行してしまうと、移行後に機能不足が発覚したり、データを上手く活用できず失敗するケースもあります。クラウド移行の目的を明確にし、コストや移行時期などについても十分に事前検討することが大切です。

これからクラウド移行をお考えなら、事前検討から移行後の社内教育まで一貫して支援するクロス・ヘッドのコンサルティングを利用するのもおすすめです。クロス・ヘッドのクラウドコンサルティングは、クラウドで世界的なシェアを持つAWSにおいて、導入サポートに数多くの実績を持ちます。クラウド移行自体もちろん大切ですが、その後スムーズに活用できるようになるまでの支援があると、社員も安心できるでしょう。

 


クロス・ヘッド関連サービス

 


※Cloud Compassはクロス・ヘッド㈱が運営するクラウドサービスです。

おすすめ記事