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社内システムとは、自社の社内向けにサービスを提供するシステムのこと。販売管理システムや勤怠管理システム、Active Directoryのような認証サーバーがこれに該当します。主な役割は、業務効率化・業務改善が挙げられます。
この記事では、社内システムとは何か、自社での構築方法や社内システム導入時のメリット・デメリットについて解説します。社内システムの導入を検討している企業の方は、ぜひ参考にしてください。
1.新しい社内システムを導入するメリット
新しく社内システムを導入するメリットとして挙げられるのは、以下の3つです。
● リソースを最適化できる
● 業務改善ができる
● データから新しい発見ができる
社内システム導入のメリットを理解しておけば、本当に導入すべきかどうか、導入して課題解決につながるか判断する際に役立ちます。それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
リソースを最適化できる
社内システムを導入することにより、リソースの最適化が期待できます。
例えば、Excelを使ったデータ入力や勤怠管理など、従業員の多くにメリットがあり、定型化しやすく、効率化の効果が大きい業務から始めるのがおススメです。
こうした定型化された業務をシステム化することにより、コア業務に割く時間が生まれるだけでなく、業務の属人化を防ぐことが可能。結果として、リソースの最適化に繋がります。
業務改善ができる
社内システムの導入で得られる大きなメリットは、作業の効率化や生産性の向上に繋がることです。例えば、クラウドのファイルストレージサービスを導入することで、いつでもどこでも情報共有が可能となりますし、紙やメールでチェックする手間が省けるので、業務の効率化が期待できるでしょう。
業務改善を実現するためにも、より良い社内システムの導入を検討してみることをおすすめします。
データから新しい発見ができる
社内システムを導入することで、今まで注目・活用されてこなかったデータの見直しが可能です。例えば、これまで営業担当毎に顧客情報を個別管理していた会社の場合、CRMツールを導入することで情報の一元管理だけでなく、従来難しかった顧客の層別分析のデータ活用が可能になります。
2.新しい社内システムを導入する際の負のリスク
社内システムの導入により様々なメリットが得られますが、負のリスクもあるので注意が必要です。今回は、その中でも2つの注意点についてご紹介します。
1. 定着するまで時間がかかる
2. 利用されない可能性がある
上記リスクの軽減・回避策を検討せずに社内システムを導入すると、せっかくの投資が無駄になることや、社内の業務トラブルに繋がる可能性があります。社内システム導入を検討しているなら、事前に想定できるデメリットについても必ず確認しておきましょう。
定着するまで時間がかかる
社内システムを導入すると、業務改善や効率化の効果が期待できます。しかし、社員全員に定着するまでは、それなりの時間が必要です。社内への早期定着を実現するためには、マニュアルの整備や勉強会の開催等の教育施策も大切です。
利用されない可能性がある
新たに社内システムを導入したものの、既存の業務方法を従業員が変えなかったり、システムが扱いづらく使われなくなったりするケースがあります。前者は教育やマニュアルの整備で改善が可能ですが、後者は仮に使われたとしても従業員の生産性を下げてしまう可能性があり、せっかくのシステム導入が台無しとなっていまいます。
システムを導入する際には、決裁者だけでなく実際の業務担当者を含めた様々な関係者の意見を確認し、機能や使用感を確認しながら導入を進めましょう。
3.社内システムをクラウドサービスに移行するメリット
社内システムをクラウドサービスに移行するメリットは、以下の3つです。
1. 低コストで運用できる
2. 短時間で運用できる
3. どこでも社内システムを使える
ここからは、それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
低コストで運用できる
社内システムをクラウドサービスに移行、あるいは新規構築する最大のメリットは、低コストだという点です。クラウドサービスの場合、例えばIaaSではインフラの管理・保守についてはクラウドサービスを提供する事業者側の責任範囲となるため、ユーザー側で体制を持つ必要がありません。
社内システムの運用コストを削減したいのであれば、クラウドサービスの検討をお勧めします。
短時間で始められる
短時間で運用を始められるのも、クラウドサービスのメリットです。例えば、自社でサーバーを調達して社内システムを購入しようと考える場合、下記のようなステップが必要となります。
● ハードウェアやソフトウェアの発注
● サーバーの組み立て
● サーバー構築
● サーバールームやデータセンターへのサーバー設置
● サーバーの起動
このようなステップは、数週間~数か月の時間を要する場合があります。対してクラウドサービスであれば、事業者が提供する環境をすぐに利用することができるため、比較的短時間で運用を開始できます。スピーディーに社内システムを導入したいのであれば、クラウド型に移行・新規構築することを検討してみてください。
どこでも社内システムを使える
通常、クラウドサービスであれば、場所を問わずどこからでも利用することが可能です。インターネットさえあればどこからでもアクセスできるため、自宅や出張先などからでもリアルタイムのやりとり・データ共有ができます。特に在宅勤務が増えてきている中で、アクセス場所が限られないのは大きなメリット。多種多様な働き方を実現できるのは、クラウド型ならではのメリットだと言えるでしょう。
4.社内システムをクラウドサービスに移行するデメリット
社内システムをクラウドサービスに移行する場合は、以下2つのデメリットを理解しておかなければなりません。
● カスタマイズ性が限定される
● サービス利用時間に制約がある
カスタマイズ性が限定される
クラウド上に社内システムを移行・新規構築するときは、カスタマイズ性に限りがあることに注意しなければなりません。クラウドサービスを利用する場合、事業者が提供するサービスの範囲、いわゆる制約が存在します。そのため、自社が望む理想のシステムにならないケースもあります。
また、追加費用を支払えば拡張できる場合もありますが、費用が嵩んでしまうケースも少なくありません。そのため、クラウド移行する前に、必要機能が実装できるか、データ管理ができるかなどの観点からどの程度カスタマイズができるのか確認しておきましょう。
サービス利用時間に制約がある
例えば、SaaS型のサービスの場合、サービスを提供している企業が設定するメンテナンス期間中等には利用できず、利用者側がそのタイミングをコントロールできない点はデメリットです。トラブルなくサービスを利用するためにも、契約時にサービス利用時間の制約やメンテナンスなどについて確認しておきましょう。
5.まとめ
今回は、社内システムのメリットやリスク、クラウド上で利用する場合の注意点を解説しました。社内システムの導入・改善は業務効率向上につながります。また、システムをクラウドへ移行することで、運用コストの削減やリモートワークに対応できる等、様々な恩恵を受けられるかもしれません。
社内システムに課題があり、クラウドへ移行を検討しているお客様は一度是非弊社へお問い合わせください。
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