不正アクセスとは?被るリスクや対策サービスについても紹介

目次
      1. 不正アクセスとは
      2. 不正アクセスによって被るリスク
      3. 不正アクセスへの対策
      4. クロス・ヘッドの不正アクセス対策サービス、クラウドコンサルティングについて
      5. まとめ

 


昨今では、クラウドへの移行を進める企業も増えてきましたが、あわせてサイバー攻撃に対するセキュリティの安全性を担保する動きが高まりつつあります。
サイバー攻撃の中でも不正アクセスは、企業の機密情報を抜き出す被害に繋がり、最悪大きな損害にも繋がりかねません。不正アクセスを防ぐには、適切な対処法を知り、正しい対策を取る必要があります。
今回は、不正アクセスによるリスクや対策方法などについて解説します。

1.不正アクセスとは


不正アクセスとは、「本来アクセス権限を持たない外部の人間が、企業のサーバーやシステムなどにアクセスする行為」のこと。他人のアカウントやパスワードを使用して、企業のサイトや管理画面または個人のアカウント等へログインし、データの閲覧や抜き出し、改ざんをする行為です。

総務省が令和4年に発表した「不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況」によると、令和3年の不正アクセス行為の認知件数は1,516件となっており、前年度に比べ46%減少しています。ただ決して対策を怠っていいわけではありません。この不正アクセス行為の件数1,516件のうち1,492件が一般企業を対象にされています。

参照:「不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況」総務省

不正アクセスが行われるとサーバーの停止や情報漏洩のリスクが発生します。万が一には顧客からの信用を損ない、企業存続に大きな影響を与える攻撃であることを理解しましょう。

2.不正アクセスによって被るリスク


不正アクセスによって生じる、主なリスクは以下の3つです。

1. 情報漏洩
2. データの破壊
3. Webサイト改ざん

いずれも重大なトラブルにつながる可能性が高いリスクです。それぞれの内容について、詳しく見ていきましょう。

情報漏洩

社内のデータベースに不正アクセスされてしまうと、社内の情報が流出するリスクが高いです。
情報社会である現代では、個人情報や企業の情報には非常に価値があり、漏洩した情報は攻撃者の利益のために様々な手段で悪用されてしまいます。
過去にも外部から攻撃を受け、個人情報の漏洩をしてしまった企業が被害者へ賠償金を支払ったケースがありました。一度情報が漏洩してしまえば、企業としての信頼は失墜しかねません。
社内の情報が流出しないように日常から情報管理、IDやパスワード管理、従業員教育を徹底してください。

データの破壊・喪失

不正アクセスの被害の一つに、ランサムウェアの感染などによるシステムの利用停止があります。ランサムウェアはランサム(Ransom=身代金)とソフトウェア(Software)を繋げた造語で、金銭を得ることを目的として企業のシステムやファイルなどを利用できなくさせる不正ソフトウェアのことです。攻撃者は復旧の代わりに、多額の金銭を要求してきます。
身代金を支払わずとも、システムが復旧するまでにはコストを要し、企業は否応なしに損害を被ることとなります。
また、感染時はコンピュータやファイルへのアクセスが制限されるだけでなく、情報漏洩のリスクも伴います。不明な送信元からのメールに記載された不審なリンクをクリックすることで感染するケースが多いため、安易にリンクや添付ファイルを開かないようにすることが大切です。

Webサイトの改ざん

企業のコーポレートサイト等の公的に情報を発信するWebサイトを標的とした、WEBサイトの改ざんリスクがあります。
攻撃者はwebサーバーやその周辺のミドルウェアやソフトウェア、ネットワーク等の脆弱性を悪用し、webサイトの改ざんを行います。それにより、webサイトにアクセスしてきたユーザーを危険なサイトへ意図的に誘導したり、マルウェアに感染させたりします。ユーザーに被害が生じた場合は、webサイトを管理する企業側の責任となります。
定期的なソフトウェアの更新やファイアウォールシステムの導入を行い、攻撃者の不正アクセスからサイトを守りましょう。

3.不正アクセスへの対策


不正アクセス防止には、いくつかの対策方法が考えられます。その中でも比較的対策しやすい方法として挙げられるのが、以下の4つです。

  • ソフトウェアを最新版に更新する
  • 多要素認証を導入する
  • セキュリティサービスを導入する
  • 社員のリテラシーを向上させる

上記4つは、今からでもできる効果的な対策方法です。それぞれの内容について、詳しく解説していきます。

ソフトウェアを最新版に更新する

不正アクセスは、ソフトウェアの脆弱性を狙ってくるケースがあります。最も身近な対策としては、使用しているソフトウェアのバージョンを定期的に更新することです。ソフトウェアのバージョンを最新版にすると以下のことが可能になります。

  • セキュリティホール修正
  • 不具合の修正
  • 操作性・操作速度向上 など

各種ソフトウェアは、ユーザーからのフィードバックをもとにセキュリティパッチを作成するケースがほとんどです。セキュリティパッチとは、新たに見つかったOSの脆弱性を修正・更新するためのプログラムのことを指します。常にソフトウェアを最新版にするだけで、既存の攻撃に有効な対策を講じられます。

多要素認証を導入する

不正アクセスを防ぐ方法の一つに、多要素認証の導入が挙げられます。多要素認証とは認証の3要素である「知識情報」「所持情報」「生体情報」から2つ以上を認証の条件とすることです。

  • 知識情報:パスワードやPINコード、秘密の質問など
  • 所持情報:スマートフォンやICカードによる認証など
  • 生体情報:指紋や声紋、静脈認証など

ATMを例にとると、所持情報としてキャッシュカードが必要となり、お金を下ろす際に知識情報の暗証番号の入力や生体認証の静脈認証を行うため、多要素認証となります。
1つのパスワードだけでは、セキュリティとして十分安全とはいえません。実際に多要素認証を取り入れている企業は多いです。

セキュリティサービスを導入する

運用監視代行などのセキュリティサービスを利用すれば、企業の情報資産に対する継続的な監視が可能になります。24時間365日体制で監視してもらえるため、不正アクセスの検知はもちろん、トラブル発生時の対応も迅速に行えます。その他のセキュリティサービスを導入するメリットは、以下の通りです。

  • 人件費削減
  •  ログ管理を任せられる
  • 短期導入の実現

セキュリティサービスを導入すると、企業のリスクを軽減できるだけでなく、組織体制の改善にもつながり得ます。
ただし、セキュリティサービスを利用する際は、コストやサービス内容の確認が必須です。どの範囲までを監視でき、どのような対応になるか比較して、自社の体制に合ったサービスを選ぶのが大切です。

社員のリテラシーを向上させる

社員一人一人のリテラシーを向上させれば、不正アクセス可能性を更に軽減できます
実際に不審なメールアドレスからの受信メールに記載されたURLをクリックして、セキュリティ事故に発展してしまうなど、人的なミスによるサイバー攻撃被害があります。それらを避けるために欠かせないのが、「何をしてはいけないか」「このようなケースではどう行動するべきか」といった社員に対する教育です。
社員のリテラシーを上げるためには、研修やガイドラインの作成等が効果的です。教育メニューを自社で策定することが難しい企業の場合は、法人向けの研修サービスを利用すれば短時間での知識習得も可能です。

4.クロス・ヘッドの不正アクセス対策サービス、クラウドコンサルティングについて

不正アクセスは、当然発生させないに越したことはありません。そのためには、事前の対策がかなり重要になります。
クロス・ヘッド株式会社では、不正アクセスの対策に活用できる3サービスを提供しています。

Trend Micro Cloud One Workload Security
ハードウェアからクラウド、コンテナまで幅広い環境を保護する多層防御・脆弱性対策ができるクラウド型セキュリティ

標的型攻撃メール訓練サービス
IT担当者以外でも簡単に社員のセキュリティ意識を可視化でき、標準的攻撃メールの訓練ができるサービス

CASS(CROSS HEAD Advanced Security Service)
顧客の運用や希望に沿ったコンサルティングから、24時間365日止まらない運用監視までワンストップでご提案

上記の不正アクセス対策サービスを利用すれば、セキュリティ面の強化はもちろん社員のITリテラシーを高める効果も期待できます。もし弊社の不正アクセス対策サービスを導入すべきか悩んでいるなら、クラウドコンサルティングを利用した相談も可能です。

5.まとめ

今回は、不正アクセスとはどのようなものか、不正アクセスを防ぐにはどうすればいいかについて解説しました。不正アクセスとは、外部から内部システムへ悪意を持ってアクセスされること。リスクとして、情報漏洩やデータの消失などが挙げられます。
不正アクセスを防ぐためには、セキュリティ面の強化や社員のITリテラシーを高めることが大切ですが、外部のセキュリティ対策を活用することも有効です。

セキュリティ強化を考えている企業の方は、是非一度弊社へご相談ください。クラウド環境におけるセキュリティについても、弊社の技術者が丁寧にご提案いたします。

 


クロス・ヘッド関連サービス

 


※Cloud Compassはクロス・ヘッド㈱が運営するクラウドサービスです。

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